―――今日もバカ騒ぎに元気な千葉県六角中のテニス部レギュラー一向。 晴れ渡る広い空。その下のオジイ家で、 天根「とりあえずメシ作りたい」 全員「「「「「「!!!??」」」」」」 一同が驚愕するのだった。 六角中地獄童話。 黒羽「ハ!?」 天根「いや、『ハ!?』じゃなくてさぁ」 佐伯「ヒーちゃん…誰を殺すつもりなの?」 天根「いや…殺さないから。寧ろ誰にも恨み無いから」 佐伯「そ、そう…。でも、珍しいね…。自分から料理作りたいなんて…」 天根「いや、だって。夏といえばカレーだろ?」 佐伯「うん…まぁ…。(…カレー?)」 黒羽「(…会話のキャッチボールが出来てねぇぞ…オイ…)」 天根「だから、作って良い!?」 黒羽「って、待て!!!お前マジで作るつもりか!?」 天根「うん、そだけど?何??大丈夫だぜー?指なんか割かねぇって!!」 黒羽「いや…割くなよ…!!」 一同が驚愕するのも無理が無い。天根の料理は何かがはみ出る下手さなのだ。その上、必ず真っ黒になる。 何故、正常な材料に異常な料理が出来るのか…謎な所である。 なので、他の者は天根に料理を作らせない。理由もその外見で分かるが、一回その味を口の中で実感した事が彼らにはあるのだ。結果は丸分かりだ。黒羽を含む、六角レギュラー6人は全員失神。 中にも、倒れながらオリジナルポエムを唱える者も居た。 そんな天国の境目を見た男達のこれからの誓いは「天根に料理を作らせない」だった。 樹「ダ…ダビデ…?カレーなら…俺が作るから…」 天根「駄目!樹ちゃんは休んでて。俺が作るから。たまには休む!!」 樹「…ハイ…」 天根「樹ちゃんは毎日メシ作ってるだろー?!俺だって作れるから!無理しないで良いんだよー!!」 そう。いつもご飯を作るのは樹と決まっている。それは、彼自体料理が上手であり、何より愛されていることにあるだろう。もはや、六角のお母さんでもある樹には天根がご飯を作るのは、はじめてのおつかいくらい心配な事だ。 樹「だからって…ダビデ…。俺は、大丈夫…なのね?」 樹は、何とか天根の暴走を止めるべく必死に彼を説得するが… 天根「黙れv」 樹「………良いよ」 見事に爽やかな笑顔と、それに相応しくない言語に樹はつい許してしまった。 しまったと思ったが、遅かった。天根は大きく笑い、樹に飛びつきながら云う。 天根「有り難う!!樹ちゃん、大好き―――!!!俺が樹ちゃんの為に美味しいカレー作るから!!あと、最近樹ちゃん風邪っぽいからゆっくりしててなっ!!」 樹「ダ…ダビデ…」 確かに樹は、最近調子が良くなかった。今夏の気温の変化も激しい為か。 その上、家事全般の仕事を無意識にやっていた働きすぎもあり、徐々に体調を崩し始めていた。 それを知っていたのか、天根は元気にも優しく樹を気遣った。 そんな天根を嬉しく思い、樹は眼に泪を浮かばせつつ、笑顔で答えた。 樹「…有り難う、ダビデ」 黒羽「…って、樹ちゃん風邪気味かよ?!ドレドレ…?」 樹「…ちょっ!!バネ!??」 黒羽「んー…微熱…だな、コリャ。薬飲んどくか?」 樹「……一応…」 天根の言葉を聞き、一番に立ち上がったのは黒羽だった。慌てて、己の額を樹の額に当てる。 元々樹とは幼馴染でもある黒羽にとって、樹に何かあるとすぐに反応してしまうのだった。 これは、一般的に云う娘を可愛いがる頑固親父の反応とも云うだろう。 そう、云ってしまうとテメェみてぇな奴に娘をやれるか!!や、 娘と付き合いたければ俺を倒してからにしろ!! と云う実は親バカ類の中に入るものだ。 そんな黒羽と昔からの付き合いも有り、樹は額を当てられるのを少々拒んだが、相手が黒羽と再確認すると同時に、眼をうっすらと閉じ許してしまう。 黒羽「寝巻きに着替えとけよ。今、布団敷いてやっからよ。あ、カレーよりお粥にしとくか?」 樹「あのねー…別に子供じゃ無いんだから、一人で布団くらい敷けるのねー。それにお粥だって…」 黒羽「アハハッ!悪ィ悪ィ!!つい、昔と重ね合わせちまって…なぁ?」 樹「〜〜〜〜ッ!!!」 ここぞとばかりに心配し、樹の頭を優しく撫で上げる黒羽と、その行動が気に入らなく樹は真っ赤になって怒り出す。それを見て、楽しいのか黒羽は大声で笑い出した。 まるで、親子の様な会話と様子に周囲は少し和みを覚えていた。 葵「あの二人、本当仲良いね〜」 しー助「だって幼馴染なんだろー?樹ちゃんも、バネ兄も」 葵「親子みたいだね〜。 ね〜、サエさ……!!!?」 葵としー助(仮名)が和みながら、葵は佐伯に気付き話を持ちかけ様とした。が。 佐伯「………ア゛ァ?」 見事に血管が切れていた。もう、一本や二本所ではない。 何か色々切れているようだ。 葵の声に反応し、振り向いた彼はもはや「鬼人」と呼ばれても可笑しくない状態に陥っていた。 そんな佐伯に葵としー助は、顔を真っ青にさせ全身にさぶ疣を立てながら震えていた。 葵「サ…サエさん…!!ア、アレはイチャついてんじゃなくて…!!」 しー助「サエくん…!!き、気持ちは!気持ちは分かるから!!」 佐伯「剣ちゃん…しーちゃん…フォローも同情もいらねぇからvv」 葵&しー助「「……スンマセン……」」 葵としー助の必死のフォローも虚しく佐伯に謝ってしまった。(悪くないのに) と、佐伯が黒羽と樹の元まで歩いていった。 佐伯「樹ちゃ〜んvvバネ〜vv」 葵&しー助「「!!!!!??」」 樹「! サエ?」 黒羽「どーしたんだ?サエ…ってブッハ!!」 樹「!?」 佐伯「樹ちゃん!!!大丈夫!?微熱だろ!!?布団、俺が敷くからさ!!」 樹「あ……あぁ…有り難う…」 黒羽「ゥヲイ…!!クソサエ…!!!」 佐伯「アレェ?生きてたのぉ?」 黒羽「生きてるわ!!!テメェ、何のつもりだ!?思いっ切り人にボディブローかましやがって!!ファイトすっか!?あぁ!??」 佐伯「(…チッ…)ファイトしてやっても良いけど、俺これから樹ちゃんと色々しなきゃいけないから付き合えないんだよねー…」 黒羽「色々って何だ――――――――!!!!!樹ちゃん!こんなサドに近付いちゃいけません!!!!!!!」 佐伯「ハァ!?何ソレ!樹ちゃんは俺のなんだから、色々しようと勝手だろ!!?」 黒羽「ザッケンな――――――――――――――――!!!!!!!!!」 佐伯「お前こそザッケンな――――――――――――!!!!!!!!」 天根「じゃあ、俺樹ちゃんの為にお粥作るから!!」 黒羽&佐伯「「作るな―――――――――――――――!!!!!!!」」 一部、一触即発の雰囲気を漂わせたが天根の料理のお陰で何とか中断された。 そこまでして止める黒羽、そして佐伯までビビるくらいの料理だ。 寧ろ一番恐ろしいのは天根なのかもしれない…。 ―――その後。 天根「樹ちゃん、うまいか!?」 樹「いや…まだ食べてないのね…いただきます」 天根「うん!」 樹「…………美味しい…」 天根「そーなんだよ!俺さっきまで作ってたんだけど、なかなか上手くいかなくてさー。 あ、でもちょっと上手くいったのもあるんだけどなー。まぁ、それはバネさんたちに食わせるとして。だから、オジイに手伝ってもらったんだー」 樹「(……9割方オジイだな……)」 天根「でも、美味いかー!!良かった〜!早く風邪治せよな!樹ちゃん!!」 樹「……サンキュー!」 こうして、樹の風邪も回復し次の日はちゃんと元気になったとさ。 しかし、天根のちょっと上手くいったのを黒羽たちが食べる事になったのだ。 勿論、その後倒れたのは云うまでも無い。そして、ポエムを唱えたのも。 その日、用事があって来れなかった木更津だったが早めに帰って来れたらしく、オジイ宅に向かった。 だが、そこで見た光景は平和なオジイ宅でも無く、騒がしいオジイ宅でも無く、地獄絵図だったと云う。 終わる。 激しくゴメンナサイ。(今更) い、一応サエイツなんですよー?? てか、オイ。オイ、題名。童話じゃありません。(分かってるよ) これは、サエイツ同盟に展示して良いカウントに入るのかなー…?ちょっと樹ちゃん総受け気味。 でも、サエイツなんですよー?信じてー。誰か信じてー。いや、マジでー。 信じてよ!ウソじゃねぇって!!!! あ、因みに兄貴と樹ちゃんが幼馴染なのはアタシ設定ですー。家事担当が樹ちゃんなのもー。 ……………………ゴメンナサイ…(今更) |
なごから こういうの大好きなんですが!!樹ちゃんが愛されている故の闘い、サエVS兄貴んとこが激しくて良いですv ダビ(の料理)最恐…、兄貴ー生きてるかーい?? 剣ちゃんしーちゃんやつあたりされてかわいそうに。 確かに子供に読ませる話じゃぁないですね!(失礼)地獄絵図・・・キサリョが見てしまったものをちょっと見てみたいかも(好奇心) 私はサエイツに読めましたぜ☆ オジイが手伝った料理食いたいなぁ |
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